2020年1月7日火曜日

「私一人のためじゃない、職場の全員のために」団交報告

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 多摩連帯ユニオンは、職場環境の改善のために、多摩連帯ユニオン聖パウロ病院分会を立ち上げ、この間、病院経営側との間に、2回の団体交渉を行ってきました。


 聖パウロ病院の日勤看護師の就業時間は、9時から17時になっています。ということは、夜勤の看護師からの申し送りも、9時以降に行われるのが当然のはずです。

 ところが、8時45分からの申し送りが行われていたのです。分会長が第5病棟に移ってきた2011年から、8時45分から申し送りを行うことが慣例になっていました。「9時からだ」って謳ってあるの詐欺にあったようだと言って辞められた人もいます。実態がそうだったんです。

 そういうことだから、分会長は、デタラメな職場環境を正そうと多摩連帯ユニオン聖パウロ病院分会を立ち上げ、2019年10月29日に、組合員通告を行ないました。すると、第5病棟では、何の通告もなく、申し送り時間が9時からということになったのです。

 だから大丈夫だと病院側は言いますが、しかし、実態はどうなのでしょうか。

 だから、組合側は、組合用の掲示板の貸与を病院側に求め、かつ文書を出すべきだと団体交渉のなかで病院側に求めました。


組合掲示板の貸与について
病院側「応じられない。法人の施設については業務に用いるため貸さない」
組合側「労使関係の信頼の構築のためにも、掲示板は必要だ」
病院側「経営側としては、貸与する必要性がないという認識だ」


申し送りが就業時間内に変更になったことの文書による通達について
病院側「すでに実務上の扱いとして、実施されているところなので、掲示板での張りだし、通知の必要はないのではないか」
組合側「こうした重大な業務上の変更について、文書を出さないという労務管理はおかしい。病院の方が文書による公示を行わないのであれば組合の方が行う。そのために組合の掲示板が必要だという意味もあって掲示板の貸与を要求している」
組合側「なぜ申し送りの時間を9時に戻したのか」
病院側「9時前から、自然発生的に申し送りが行われていた。始業時刻の9時以降に行うのが適切であるという観点から見直しの判断をさせていただいた」
組合側「そこには病院側による強制力があった。病院が賃金も払わないまま時間外労働を行っていたという違法状態を認識したから戻したのではないか」


 第5病棟では、11月4日までは、患者さんの入浴開始は、始業時間であったはずの9時でした。
 事実上、就業規則上は9時が始業時間であったのが、8時45分「始業」になっていたのです。こうした明らかな違法状態について分会長は昨年6月の段階で小松理事長あてに改善を申し入れたが、全然進展しなかったのです。

 さらに病院側は「自然発生的に」8時45分から申し送りが行われていた、「強制的にではない」と盛んに強調していましたが。そうではありません。最初から業務命令として8時45分から引継を始めますと言われたのです。組合側は「始業時刻の徹底は、病院側の責任ではないのか。現在も9時より前から申し送りが行われている病棟もあると聞いている。始業時間は9時であることを病院側の責任として、全病棟に文書という形で周知徹底させるべきではないか」と求めました。

 また、総師長が「うちは8時45分からです」といえば、それは口頭ではあっても、業務命令になるし、それは拒否すれば、業務命令違反ということで、処分の対象になるのです。だから実態として時間外労働が行われていたのであって、当然、病院側は申し送りに関わった全員に対して、未払い残業代を支払うべきだと組合側は要求しました。

未払い残業代について
病院側「団体交渉では、組合員の条件・待遇が対象と思っている。分会長の請求という風に理解できないのか。
組合側「例えば、セブンイレブンは社会的な責任という形で、全対象者に対して残業代を支払うと決断している。これが企業の社会的責任だ。私たちは分会長の残業代だけではなく、関わった職員全員の残業代を支払うべきだと考えている」


最後に、分会長の訴えです。

 「自分だけのことだったら理事長に手紙を書いたりしない。ただ聖パウロが良くなる、働いている人たちも良くなる、ただそれだけのために、三方良しって言ったんです。病院経営も大変だから、病院にとっても、ナースたちにとっても、患者さんにとってもいい。一番大変なのはエイドさんですから、エイドさんたちにとっても良いと思って、私はお手紙を出したんですよ。未熟ですから、それは経営に携わっている方の方がもっと良い案を出すと思って、だから私案ですけれど自分はこう思うっていって、出したんですよ。それっきり副理事長は全然音沙汰なしです。一番過酷なのはエイドさんですよ。拘束時間が長い。本当に大変で。ただ私はそういう気持ちなんです。たかが15分間の残業代のためにこんなことをやっているんじゃない。でも、今後、聖パウロが発展していくためには、週休2日というのは、私がやめて今度はいってくる人たち、週休2日にしてくださいねっていうのも何度もしているんですよ。その方がみんなの励みにもなるだろうしって、だからああいう提案を出したんです。みんな仲良くなるためにって、お手紙出したのがこんな風になって。私だけのためにってのは、いりません。そんなもののためにやっているんじゃないんです」



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