2020年1月16日木曜日

聖パウロ病院news第一号をまきました!

1月15日、聖パウロ病院分会のビラまき第一弾をやり抜きました。
早朝8時にS病院正門前にN分会長と組合員3名が登場、N分会長の指示で、正門と裏門の二手に分かれて、やりました。
やっている最中に、事務部長が来て、「写真を撮っていいですか?」と聞いて来たので、組合は「ダメです」と一蹴。「見ていていいですか」とまた聞いて来たので、「ダメです」と言ったら、引き下がっていきました。病院側は、組合のビラまきに慌てた様子でした。
ビラを受け取った皆さんの反応は非常に良かったです。
病院前では、100枚近くがまけたと思います。終わったあと、分会長は仕事に、私は周辺の家へのビラ入れを行いました。
夕方は、17時25分から40分まで、手持ちの枚数が少なかったのと、寒かったので、短時間で山田駅前で行いました。
ここでは、10枚以上がまけました。また新しいビラを出して、行ないたいと思います。(多摩連帯ユニオン 書記長 加納 敏弘)
 

2020年1月15日水曜日

聖パウロ病院分会NEWS 第1号

https://drive.google.com/file/d/13N5w8sh_BMu5cvlqGZdmx_Lh1Dvswc_m/view?usp=sharing 

多摩連帯ユニオン聖パウロ病院分会結成にあたって

 聖パウロ病院で働く労働者の皆さん!多摩連帯ユニオン聖パウロ病院分会です。
 多摩連帯ユニオン聖パウロ病院分会は、労働者の働く権利の向上のために、労働組合を立ち上げました。
 聖パウロ病院の日勤の看護師の募集広告・就業規則には、「9時~17時まで」と謳ってあります。しかし、8時45分から、夜勤
から日勤への申し送りが行われていました。労働基準法違反の労働が少なくとも9年間延々と続いていたのです。私達は10月29日に、病院に対し、団交申し入れをしたところ、第5病棟では、何の説明もなく、申し送りが「9時から」に変更されました。これはこれでいいことなのですが、いままでの「8時45分から9時まで」は何だったの?時間外労働をさせられていたということです。これについて、私たち労働者は、時間外労働について、「早出残業代」を請求することができます。
 しかし、申し送りの時間を戻すということはどうやら聖パウロ病院の全病棟に適用されたものではないようです。いまだに8時45分から申し送りをしている病棟もあれば、8時50分からだと言うところもあります。「何だかあいまいだ」と言っている看護師もいます。だから組合は、「申し送りの時間が9時からになった」ことを、文書で通達してくださいと病院側に申し入れました。当たり
前のことだと思います。

 組合は、「早出残業をした全員の分の残業代を払ってください」と病院に要求しました。
 また、一番過酷な労働を強いられている「エイドさん」のことも、組合の課題だと考えています。エイドさんは、早朝6時半~夕
方17時までが定時です。長時間の拘束にも関わらず、残業代は支払われていません。なぜなら、「休憩時間が2時間半あるから」だ
というのです。「エイドさん」の仕事は、患者さんのおむつの交換・入浴介助などほとんどの介護業務を担っています。しかもその
「2時間半」の間も、休憩しているわけではなく、働いているのです。

聖パウロ病院分会は、2回にわたる団交を行ないました


 職場環境の改善のために、分会長は6月以来、病院に働きかけてきました。何にも変わらなかったので、10月末に労働組合に加入し、分会を立ち上げました。その結果、申し送り開始の時間を、少なくとも5病棟では、9時からにすることをかちとりました。しか
し、残業代は未だに未払いです。ぜひ、組合に加入し、みんなで勝ち取りましょう病院経営側と2回の団体交渉を行ないました
 聖パウロ病院分会は、昨年の11月と12月の2回に渡って、病院側と2回の団体交渉を行ないました。組合側は、「申し送り開始の時間を9時以前から行われていたのを、9時以降に戻すのであれば、そのことを文書で通知しろ」「そのための掲示板を貸与しろ」「今までの時間外労働分を全員に対して支払え」と要求しました。しかしいずれも、病院側は断っています。「文書による通知について」は、「すでに実務上行われていることなので通知の必要はない」との応えでした。
 そうでしょうか?時間外労働はなくなりましたか?本当に全病棟で、「9時以降に戻った」のでしょうか?
 それと「時間外労働分を支払え」ということについては、病院側は、「組合員である分会長の分だけ」と、しきりに強調しました。そうやって分会長と他の皆さんを分断しようということです。組合員じゃないから時間外残業代を請求できないということはありませ
ん。セブンイレブンの未払い残業代が社会問題化しましたが、あれは全額が非組合員の残業代です。
 最後に分会長は、きっぱりと言いました。「私だけのためになら、こんなことはしません。私は聖パウロ病院で働く皆さんが良くな
る、ただそれだけのためにやっているんです」
 「一人は万人のために、万人は一人のために」これが、私達の願いです。
 私達は、エイドさんの条件も良くなるために闘います。

2020年1月9日木曜日

介護職の労働条件の現状と課題

https://rodo931.com/


介護職場は、2000年の介護保険法の施行以降に開設された施設が多く、また要員不足も深刻なため職場環境の改善は大きなテーマです。

労働法規の違反

2016年労働基準監督年報によると、定期監督における違反事業率は、全体平均66・8%と比較して社会福祉施設は73・8%となっています。違反内容は「賃金の不払い」「休憩が取れない」「サービス残業」「就業規則の周知がなされてない」などが多いようです。
最低賃金法の違反も全国3498施設のうち267施設、7・63%もあり、少し驚きました。

神奈川労働局の発表では、介護事業の違反例として、①就業規則の作成・周知がなされていない、②36協定の未締結、③年次有給休暇を与えていない、④衛生管理者や産業医などを選任していない、⑤法定健康診断を実施していない…などが指摘されています。

介護職場の労働環境の実態に踏まえて2012年に介護保険法が改定され、「介護サービス事業者の労働法規の遵守に関する事項」が加わりました。
「労働法規違反(労働基準法・最低賃金法など)の罰金刑」「労働保険料の滞納処分」等に該当する者について、都道府県知事・市町村長は、介護サービス事業者として指定等をしてはならない、あるいは取り消し等を行うことが法律で定められました。

変形労働時間制や36協定について適切な手続きがとられていないケースも多く、要注意です。また休憩については、特に夜勤で代替要員の不足から、あるいは利用者の食事介助のために昼休憩が確保できない例が多いです。
夜間勤務者の休日確保は切実な問題です。休日は、単に連続24時間の休業を指すのではなく、原則として暦日(午前0時から午後12時まで)の休業をいいます。ですので、いわゆる「夜勤明け」の日は、法定休日には該当しないので注意が必要です。
「交替制勤務における引継ぎ時間」「業務報告書等の作成時間」「利用者へのサービスに係る打ち合わせ」「委員会・会議の時間」「使用者の指揮命令に基づく施設行事等の時間とその準備時間」「研修時間(使用者の指示・業務上の必要などがある場合)」などはすべて労働時間に該当します。

夜間勤務の影響

休業4日以上の労働災害は「動作の反動・無理な動作」「転倒」によるものがそれぞれ30%を超えています。
また夜勤と日勤の繰り返し、あるいは夜勤が多い労働者への健康への影響はやはり深刻な問題です。
施設系では7割の労働者が夜勤を行っています。「体調のリズムの乱れ」「睡眠の質の低下」「疲労回復効果の低下」「社会参加や人的交流の制約」などが指摘されています。さらには「ストレス解消機能の低下」「心の病にかかりやすくなる」も指摘されています。

離職率が高い

介護労働安定センターの16年度介護労働実態調査によると、仕事を辞める理由としては、全職種では「結婚・出産・妊娠・育児のため」が一番多いですが、介護職では「職場の人間関係に問題が多かったため」がトップです。
続いて「施設の理念や運営のあり方に不満」「他に良い仕事・職場があった」となっています。労働局の労働相談でも「いじめや嫌がらせ」「妊娠・育休時の不利益」が平均より多いようです。

介護職の離職率は他職種と比較して高く、また社会福祉法人と比較して民間企業の離職率の高さが目立ちます。離職者の67・2%が勤務年数3年未満です。特に開設から間もない施設での離職率が高く、運営年数が経過すると離職率が低下する傾向にあるようです。
業界の雇用の特徴として、いわゆる「渡り歩き」が多く、人間関係の問題をリセットする傾向があると指摘する調査機関もあります。

他方で仕事の満足度や介護関係の仕事の継続意思は、比較的高く5割を超えています。労働条件の悩みや不満は、「人手不足」が一番多く45%。

労働組合の組織率は、医療・福祉業の推定組織率は6・2%で、全体の推定組織率17・1%を大きく下回っています(厚生労働省「2017年労働組合基礎調査の概況」)。UIゼンセン日本介護クラフトユニオンの組合員は7万1千人余です。

施設系の正規雇用の比率は65・4%です。他方で訪問系は60・4%が非正規雇用となっています。訪問介護員は9割以上が女性です。全体でも女性の比率は79・5%となっています。
中途採用が8割を超え、平均勤続年数は5・3年となっています。

労働相談ドットコムから転載

2020年1月8日水曜日

エイドさんのこと


エイドさんについて。エイドさんは、本当に過酷な労働を強いられています。エイドさんの仕事の内容は、患者さんのオムツ管理と交換・入浴の際の着替えなど患者さんの生活全般に関わることです。

 エイドさんは、各病棟に5〜6名働いています。勤務時間は早朝の6時半から夕方の17時まで 、拘束時間は10時間半です。長時間拘束であるにもかかわらず、残業手当は一切支払われていません。なぜかと言うと、2時間半は、休憩時間の扱いになっているからです。しかし、その2時間半の間も、エイドさんたちは、患者さんの世話をして働いているのです。
 エイドさんは、杉並区梅里にある「白鳥」という派遣会社から聖パウロ病院に派遣されて働いています。「白鳥」とは、昔で言う家政婦紹介所です。団体交渉では、病院側は、エイドさんについては雇用主が違うから、エイドさんのことは派遣元に言ってくれと言わんばかりの対応をします。 しかし、エイドさんも、私たちと同じく聖パウロ病院で働く仲間です。同じ職場の仲間として放っておくわけには行きません。
 それに、病院側には、派遣されて働いている労働者に対する監督責任があります。 毎日残業をさせていながら残業代を払っていない違法状態が続いていることを、病院経営者として放っておいていいわけがありません。
 また、エイドさんのなかには、日系ブラジル人の方が多くいらっしゃいます。遠い異国の地から、日本に働きに来られた外国人労働者の皆さんとも、つながっていきたいと思います。

2020年1月7日火曜日

「私一人のためじゃない、職場の全員のために」団交報告

「闘う看護師イラスト無料」の画像検索結果

 多摩連帯ユニオンは、職場環境の改善のために、多摩連帯ユニオン聖パウロ病院分会を立ち上げ、この間、病院経営側との間に、2回の団体交渉を行ってきました。


 聖パウロ病院の日勤看護師の就業時間は、9時から17時になっています。ということは、夜勤の看護師からの申し送りも、9時以降に行われるのが当然のはずです。

 ところが、8時45分からの申し送りが行われていたのです。分会長が第5病棟に移ってきた2011年から、8時45分から申し送りを行うことが慣例になっていました。「9時からだ」って謳ってあるの詐欺にあったようだと言って辞められた人もいます。実態がそうだったんです。

 そういうことだから、分会長は、デタラメな職場環境を正そうと多摩連帯ユニオン聖パウロ病院分会を立ち上げ、2019年10月29日に、組合員通告を行ないました。すると、第5病棟では、何の通告もなく、申し送り時間が9時からということになったのです。

 だから大丈夫だと病院側は言いますが、しかし、実態はどうなのでしょうか。

 だから、組合側は、組合用の掲示板の貸与を病院側に求め、かつ文書を出すべきだと団体交渉のなかで病院側に求めました。


組合掲示板の貸与について
病院側「応じられない。法人の施設については業務に用いるため貸さない」
組合側「労使関係の信頼の構築のためにも、掲示板は必要だ」
病院側「経営側としては、貸与する必要性がないという認識だ」


申し送りが就業時間内に変更になったことの文書による通達について
病院側「すでに実務上の扱いとして、実施されているところなので、掲示板での張りだし、通知の必要はないのではないか」
組合側「こうした重大な業務上の変更について、文書を出さないという労務管理はおかしい。病院の方が文書による公示を行わないのであれば組合の方が行う。そのために組合の掲示板が必要だという意味もあって掲示板の貸与を要求している」
組合側「なぜ申し送りの時間を9時に戻したのか」
病院側「9時前から、自然発生的に申し送りが行われていた。始業時刻の9時以降に行うのが適切であるという観点から見直しの判断をさせていただいた」
組合側「そこには病院側による強制力があった。病院が賃金も払わないまま時間外労働を行っていたという違法状態を認識したから戻したのではないか」


 第5病棟では、11月4日までは、患者さんの入浴開始は、始業時間であったはずの9時でした。
 事実上、就業規則上は9時が始業時間であったのが、8時45分「始業」になっていたのです。こうした明らかな違法状態について分会長は昨年6月の段階で小松理事長あてに改善を申し入れたが、全然進展しなかったのです。

 さらに病院側は「自然発生的に」8時45分から申し送りが行われていた、「強制的にではない」と盛んに強調していましたが。そうではありません。最初から業務命令として8時45分から引継を始めますと言われたのです。組合側は「始業時刻の徹底は、病院側の責任ではないのか。現在も9時より前から申し送りが行われている病棟もあると聞いている。始業時間は9時であることを病院側の責任として、全病棟に文書という形で周知徹底させるべきではないか」と求めました。

 また、総師長が「うちは8時45分からです」といえば、それは口頭ではあっても、業務命令になるし、それは拒否すれば、業務命令違反ということで、処分の対象になるのです。だから実態として時間外労働が行われていたのであって、当然、病院側は申し送りに関わった全員に対して、未払い残業代を支払うべきだと組合側は要求しました。

未払い残業代について
病院側「団体交渉では、組合員の条件・待遇が対象と思っている。分会長の請求という風に理解できないのか。
組合側「例えば、セブンイレブンは社会的な責任という形で、全対象者に対して残業代を支払うと決断している。これが企業の社会的責任だ。私たちは分会長の残業代だけではなく、関わった職員全員の残業代を支払うべきだと考えている」


最後に、分会長の訴えです。

 「自分だけのことだったら理事長に手紙を書いたりしない。ただ聖パウロが良くなる、働いている人たちも良くなる、ただそれだけのために、三方良しって言ったんです。病院経営も大変だから、病院にとっても、ナースたちにとっても、患者さんにとってもいい。一番大変なのはエイドさんですから、エイドさんたちにとっても良いと思って、私はお手紙を出したんですよ。未熟ですから、それは経営に携わっている方の方がもっと良い案を出すと思って、だから私案ですけれど自分はこう思うっていって、出したんですよ。それっきり副理事長は全然音沙汰なしです。一番過酷なのはエイドさんですよ。拘束時間が長い。本当に大変で。ただ私はそういう気持ちなんです。たかが15分間の残業代のためにこんなことをやっているんじゃない。でも、今後、聖パウロが発展していくためには、週休2日というのは、私がやめて今度はいってくる人たち、週休2日にしてくださいねっていうのも何度もしているんですよ。その方がみんなの励みにもなるだろうしって、だからああいう提案を出したんです。みんな仲良くなるためにって、お手紙出したのがこんな風になって。私だけのためにってのは、いりません。そんなもののためにやっているんじゃないんです」